業務系はなんとかなりそう。これまでに各部などから具体的な希望があった部分を含め、対策が見込めるんじゃないかと思っています。
ただ、業務系のうち、運営側から参加者側への危機管理的な緊急連絡とかは難しいかなあ、と感じています。受信者を特定できない。危機管理的な緊急連絡って誰に配信できるのか。
日本人だけなら「ここでメールアドレス登録してね」と言っておいて、その受信登録者だけに配信するということは想定できる(16NJでも事前からそれならできると思っていましたが、当日まで特に相談がなく、開会日前日にそんな話を個人的にされて「当日対応は無理です」と私はきっぱりお断りしました)。
だけど、全域にwi-fiがいきわたらない段階で、メールやtwitter、LINEを利用したところで結局日本人(など、各自の携帯電話回線で通信している人)のみにしか情報がいきわたらないという想定になってしまいます。これでは意味がない。全く無いよりはいいという考え方もありますが・・・。
ゆえに、なんとか全域でwi-fi利用できるようにしたい。しかし、wi-fi会場全域保証ができるようにするのはとても高額な設備費用がかかると予想されています(何とかできないかをいろいろ検討しているところです)。
そもそも、幅3キロ奥行き2キロという広大なキャンプサイトに「wi-fiを2週間だけ設置・撤去する」なんて事業は国内でもまだないと思われ・・・。きびしいです。
もともと会場全域がほぼすべて各社携帯電話回線のエリア内。きらら浜は昨年からワイルドバンチフェスという夏フェスが行われ、2日間で3万人以上の「日本人」が携帯電話を利用しても大丈夫なくらい、「携帯電話回線は充実した場所」なんです。wi-fiを常設するようなニーズがないんだよなあ・・・。
あとは「だれがどのように使うのか」という点がむずかしい。
実際のところ、キャンプで通信します?
いや、これまで、坂本さん@鎌倉8団の各ジャンボリーでの努力を見てきていますから、できる限り「通信環境」を整えたいと思っているのです。最近ますます「おじいちゃん度」が増している坂本さん@鎌倉8団ですが、あの頃のパワーはすごかった。勢いで何でもやってた。いまだに私自身は追いついていない。
しかし、ジャンボリーにおける通信環境って、そろそろこんなもんでいいんじゃないかという落とし所を16NJで感じました。
16NJでは、すでに、マーケッティング・コミュニケーション部がfacebookで情報発信、参加スカウトたちのプログラムとしての発信もできている。23WSJでも大会としての参加者による発信は、おそらくこれがメイン。16NJではドーム内に6台の自由に使えるPCを設置し、参加者の通信を活用した用事はそこで済ませてもらいました。あとは、本部用として32回線同時接続の機器を2機設置するとともに、サブキャンプに10回線同時接続の無線LANルーターを2機ずつ配布。業務用と参加者用に利用してもらいました。
23WSJでは業務用以外に、各ハブに大型テント(16NJの成人食堂クラス)設置が予定され、ネットカフェ的な施設はその中に設置できそうなので、参加者はそこで情報発信が可能。もちろんビジネスセンターも設置予定なので、各国派遣団の連絡はそれでOK。電気と回線が確保されている各ハブ大型テント近辺(半径数10メートル)にはwi-fiの電波を飛ばせるから、wi-fi使いたい人は各ハブ近辺に移動してもらう。これらは何とか予定できそうです。
ここから先の「場内全域」にwi-fi設置をどうするかが予算とのせめぎあい。
ソフトバンクのあの機械をただで貸してくれれば、wi-fi回線が使える範囲は確実に広がるはず。なんなら、今年のコミケにもauが導入する「人間wi-fi隊」も、お願いするだけなら可能。http://www.au.kddi.com/pr/comic/
もちろん、それぞれ実現するかどうかは保証できませんが。
しかし、そこまでしてネットワーク利用可能範囲を広げるべきかどうかは、個人的にはとても疑問。お金がかかるから。
どうしてもリアルタイムでネット環境を利用したい人は各自で回線を確保するようお願いし、海外からの参加者も、各自のスマホ・タブレットのためのSIMカードを現地で販売して、それを利用してもらうということでいいんじゃないかと個人的には考えています。
結局、もともと「携帯電話回線は充実した場所」なので、「サービスをだれがどこまで保証するのか」の判断基準が微妙なんですよねえ・・・。それ以前に受信する端末の電源確保も問題だし。来年までに10万mAとかの携帯電源が安く売られるようになると、これまた状況が変わるんでしょうね。